平和と登山のページ(2019年1月)


     平和と登山委員会  文責:大西清見(泉州勤労者山岳会)                                                                                                                                    
 第46回戦跡ハイキング・旧真田山陸軍墓地を歩いてみよう 
2年前に歩いた、ほぼ同じコースの真田山公園近くにある旧真田山陸軍墓地をじっくり歩いてみたいと企画しました。
今回は旧真田山旧陸軍墓地の研究で知られ、その保存を考える会の理事長の小田康徳氏(大阪電気通信大学名誉教授)に
講演と墓地案内をお願いしました。小田氏は『歴史に灯りを』(阿吽社) の著書でも知られ、
旧陸軍墓地の調査と研究にも励んでこられました。旧陸軍墓地についての講演も分かりやすく好評で、
楽しい真田山への小さな旅が期待できます。是非、奮ってご参加下さい。

と き:2019年2月9日(土) 集合、午後1時JR環状線玉造駅改札出口
コース:玉造駅→三光神社→13:30旧陸軍墓地集会所(小田氏の講演)→15:00墓地案内、
        資料展示室→17:30頃、玉造駅前「大枡」で交流会(参加自由)
参加費:300円(資料代等)   申込み:大西清見(泉州労山、080−1460−3884)

   
大正区を歩いて思ったこと(2018.11.10、戦跡ハイク・大正区を歩く、感想)             
豊中労山 南埜知代

普段はJR環状線から眺める街、高速道路から眼下に見下ろす街、大正区に下り立ち街を歩くのは全くの初めて、
初体験の街である。そこに沖縄にルーツを持つ人が4割住むというので驚いた。いただいた資料からわかったのだが、
1910年代出稼ぎ労働者としてきたのが始まりらしい。1世紀前になる。過酷な労働条件、住環境の悪さ、通じない言葉等で、
差別と偏見の中での生活だったという。その後敗戦直後に知り合いを頼ってやってきた人も少なくないとか。
1970年代、本土は高度経済成長期にあり労働力として多くの青年が集団就職の形でやってきた。
そのときのつらい体験を初めは話そうとしなかった人たちも、徐々に今後の人たちに伝える必要を感じ話しだした。
1974年に「がじゅまるの会」を結成し、生活改善、沖縄差別をなくす取り組みを始めるようになった。
「沖縄青年の祭り」は現在「大正エイサー祭り」として定着しているという。
たまたま今、国会で出入国管理法が論議されている。対象が東南アジアやブラジル等であるが 
それはかつて沖縄から出稼ぎに来た人たちへの対応と重なる。単に労働力不足を補うための手段としてではなく、
労働者として、労働する人として、人権を尊重することが根本になければいけないと思う。
川と海に挟まれた街大正区は、渡船場が7か所ある。大阪市に渡し船があり生活道路として利用されているなんて全く知らなかった。
徒歩で自転車で船に乗り往来している姿を見ると、ここは大阪市だということを忘れ、
どこか地方の小都市に旅行しているような郷愁さえ覚えるようだった。
沖縄にルーツを持つ人たちが、今の沖縄の現状をどう見ているのか知りたいと思ったが、
ちょっと街散歩だけでそんなことを聞けないなあと思った。今後またうるま御殿へ食事に行ったり、
エイサー祭りに参加したりして、そこの空気になじんだ時、気持ちが通じあった時に、
もしかしたら彼らの本音に近づけるのかもしれない。
たくさんの資料を準備してくだり詳しく説明をしてくださった森田様、企画してくださった大西様、ありがとうございました。
貴重な体験ができました。  

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