平和と登山のページ(2018年12月)


     平和と登山委員会  文責:大西清見(泉州勤労者山岳会)                                                                                                                                    
第45回戦跡ハイキング・大阪市大正区を行く
戦争と沖縄に思いを寄せる小さな旅、大正区で渡し船に乗って、沖縄料理を楽しもう

11月10日(土)午前9時40分、JR環状線大正駅に大阪労山会員18名(一般1名含む)が集合し、
大正区の小さな旅を楽しんできました。
ガイドはいつも大阪市内の戦跡ハイクでお願いしている森田敏彦さん(元府立高校教諭)。
大阪市大正区には今も7か所で市営の渡し船(無料)が運行され、市民の貴重な足となっています。
その渡し船とバスを乗り継いで海と川に囲まれた大正区を森田さんの説明を受けながら歩いてきました。
渡船場は官兵衛、千歳、千本松、落合の4か所、
私たち以外にも部活に通う高校生や家族連れの方も見られ渡し船の利用者は多いようです。
戦前、戦後と大勢の沖縄の人たちが移住されたとのことで、
拡張された運河工事の経過の話や製鋼などの工場群からも当時の「沖縄」を感じることも出来ました。
戦前にドイツ兵などの捕虜を収容していた施設跡もあったらしく、今は工場になっていました。
昼食は大正区南恩加島の沖縄料理の「うるま御殿」て食べて、唄って、
踊って盛りあがり楽しい交流の場もありました。(大西)

<参加者>八尾山の会5名、こもれび4名、豊中労山2名、きたろう2名
泉州労山2名、吹田労山1名、ニコニコ1名、一般1名 計18名
<コース>JR大正駅−バス停「大正橋」−「官兵衛渡船場」−「新千歳」−千歳渡船場−鶴町4丁目−
 バスで千本松橋西詰−千本松渡船場−「うるま御殿」(昼食)−沖縄物産展−落合下渡船場−バス停「小林」
 歩行距離:約4q 

<参加者の感想>
大正区と沖縄料理、どう結び付くのだろう?接点が分からないまま参加しました。資料を貰ってびっくり。
大阪で育った人間なのに、何もしらず、まして周囲の人にも知っている人はいませんでした。
埋もれた歴史とは、この事を指すのだと思います。沖縄から大阪に働く場所を求めて、
苦労された「うちなんちゅ」の人々の生活がまだ残っている大正区でした。( こもれび、井手上春恵)

 大阪市に8か所市営の渡し船が運営され、そのうち7か所が大正区にあり市民の足となっている。
不思議な光景だ。渡し船が道路や橋と同じ役割、人も自転車も乗ってくる、
そしてなんとなんと、料金は無料とのこと。
朝の通勤、通学の時どれだけの人や自転車が想像するだけで…。
大正区の住民の四分の一が沖縄出身者やその家族で占められている。
紡績工場や化学工場へ沖縄から出稼ぎに来て、そこに住みついていったということのようだ。
いただいた資料で沖縄の人たちへの差別や偏見、苦労の一端がわかるが、
もう少し時間の余裕があれば講師の方の話ももう少し聞いてみたかった。
どうでもいい話だがお昼に食べた沖縄そばのだしは本場沖縄でもあの味なのか、
それとも大阪に媚を売っている味なのか少し気になった。(きたろうHC、田中勝巳)


機関誌部(大阪労山ニュース)のページへ ・大阪労山ホームページへ