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大阪労山第54回定期総会を振り返って

            2016年度 府連副理事長・入澤正芳(安治川山の会代表)

 

 大阪労山は今年創立50周年を迎えました。1960年(昭和35年)、登山を愛好する進歩的な人々によって「勤労者山岳会」が結成され、勤労者による新しい登山運動が提唱されました。その運動は短期間に全国に広がり、1963年、「日本勤労者山岳連盟」が結成されるに至りました。大阪では19662月に8つの労山が集まり第1回総会を開き、「安く、安全に、楽しく」のスローガンが広がるにつれて、各地の職場や居住の登山サークルが加盟し、また新しい労山が次々に結成されて、11月末には26の労山が加盟し、その後50年近い間に、救助隊の創設や中高年ハイカーの組織化、青年向けのセミナーから新しく20のクラブの結成、各種学校の運営などで60有余の会、1500名を擁する組織に発展してきました。

同時に、かつて組織部が掲げた適正山岳会員数(30名以上)をクリアする団体は、62のうち14団体(14)で、20人台が9団体(16)、10人台が26団体(23)、一桁台が13団体(12)となっています。( )は3年前の2013年の団体数。

 毎年3月に府連盟の総会があり、今年54回を迎えました。代議員総数83人のうち、午前中の出席57人、委任17人、午後は出席48人、委任26人、音沙汰のない人が9

 今年の第54回総会は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からまる5年、復興と原発ゼロの実現を目指す集会や運動、憲法違反の安保法案に反対し、戦争法廃止を求める

2000万人署名の取組みが、全国各地で繰り広げられている中で開かれ、来賓の坪山京都府連理事長、園大阪府連理事長の発言でも、復興のための更なる支援活動への訴えが強調されていました。

 討議の中で、4年に1回の輪番制であった長距離縦走(ダイトレ)の担当を、全ての会が参加する委員会制にするという提案に対し、弱小の会?(会員数の少ない会)からの不安が少なからず出されていました。「大会(10/16)当日のみの成功だけでなく、6月クリーンハイクのように、長距離縦走大会を大阪労山の全ての会が参加する秋の一大イベントとして取り組むにはどうすべきか」を、415日(金)からの会議を持ちつつ模索するというもので、

大阪府連としては初めての試みです。しかし、自然保護委員会や女性委員会、組織部会などのように恒常的に機能するよう努力すれば打開の道も開かれるのではないでしょうか?

 また泉州労山をはじめとして、会員の多数の要求を組織し活発に活動を続けている経験なども紹介され、1号議案から3号議案まで全員一致で承認されました。

 総会では、「大阪府勤労者山岳連盟の歩み(1960年〜2015年 略年表)」が参加者に配布されました。今年は創立50周年の記念行事が目白押しに予定されています。2016年度の新しい役員も推挙・選任されいよいよ新年度がスタートしました。

 職場や労働環境がますます厳しくなり、年々高齢化していく中でも、可能な限り頑張って楽しく、安全に山行活動をより活発に行いつつ、連盟の諸活動にも参加していきます。

連盟傘下の会、会の役員の方々、会員の皆様もご同様に、末永く元気で無事故で山や人生を大いに楽しんでください。