第34回里山一斉調査 2016.4.9 泉南コース(田中正視講師)


ハイキングクラブELF 中尾祐子

昨日の里山調査では、興味深い話をたくさん聞くことができました。特に印象に残った話は、

1.カンサイタンポポとセイヨウタンポポの見分け方と、植生の移り変わり。
観察区域では昭和50年代の住宅造成ではセイヨウタンポポが多かったが、
現在はカンサイタンポポが勢力を取り戻している。造成時は土地がやせていたため、
セイヨウタンポポが繁殖していたが、環境が良くなるにつれて、カンサイタンポポが戻ってきたようだ。
現在はセイヨウタンポポは土が痩せていたり固い場所など、カンサイタンポポが繁殖できない場所で繁殖している。

2.ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルの違い
・ゲンジボタル:流水に(川)生息
・ヘイケボタル:ため水(田んぼ)に生息
・ヒメボタル:地中に生息(ツチボタル)
・幼虫も光る

3.セミの卵の産み付け方と孵化の仕方
メスが枯れ枝に針で穴をいくつもあけて中に卵を産み付ける。地面に天敵(蟻)がいない梅雨の雨の日に幼虫が孵化し、
枝から地面に落ちて土に潜る。

4.アブラナとカラシナの見分け方
葉のつき方が違う。カラシナはつぼみも葉もぴりっとした風味がある。
和がらしが西洋に輸出されて再導入された品種(マスタードとは別種)。

5.アナグマの巣を発見

6.編笠茸(モリーユ)を発見。乾燥品はおなじみですが生?を初めてみました。

説明してくださった田中先生はいろいろな事象を身近な例に例えながらお話されて、
子供でもわかりやすいと思いますし、何より面白かったです。
観察区域はため池の周りに大きな桜の木がたくさんあり、山は一面山桜に覆われるそうです(昨日は散っていました)。
														

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