自然保護のページ 2018/06


里山一斉調査・箕面コース          豊中労山:太田誠治
箕面聖天山?才が原池コースに参加しました。
昨年の台風の影響で箕面の各コースは倒木が多いのですが、
コバノミツバツツジが満開で春の花、樹木を楽しめただけでなく今回も各分野の専門家達による解説で
様々な動植物を確認、生態を知ることができました。
街にあるソメイヨシノと違いヤマザクラ、エドヒガンサクラ、カスミサクラの木の幹の線が縦である特徴を
教えてもらいました。紅葉や若葉の季節を楽しませてくれるモミジの花がこの時期に咲くことを知りました。
また今回もカスミサンショウウオの卵?の確認を池周辺で調査しました。
結果的に3組みつかり、みなさん一安心。理由は分かりませんがクロモジという樹木が今まで存在していたのが
今回無くなっていたりしたので、毎年変わらずに存在、継続循環している動植物のすごさを改めて感じた観察会でした。

箕面コース   孫といっしょに!!       きたろう山の会:元百合子
「里山一斉調査」とは何かをよく知らないまま、箕面市に住む孫(小学4年生の男の子)と
一緒に才ヶ原池コースに参加させていただきました。自然と触れ合うことが少ない生活をしている孫に
自然を体験させてやりたいと思ったのですが、楽しんでくれるだろうかという一抹の不安もありました。
でも、それは全くの杞憂でした。専門的知識をお持ちのリーダーや先生方に足元の小さな草花や樹木、
美しい声で鳴く鳥たちの名前や生態を教えていただいて、新鮮な興味を持ったようです。熱心にお話を聞き、
メモを取っていました。それに、才ヶ原池付近の倒木だらけの林の中を、落ちた木の葉や小枝を踏みしめてガシガシ歩いた時は、
「楽しいなあ。こういうの大好き。楽しすぎて笑っちゃう。また、ここに来たいな。」と言って、
私を驚かせてくれました。普段は歩くのを面倒くさがる子なのに! 
林の中の水辺に産み付けられたサンショウウオの卵塊も「きもい」とか言わずに、近づいて観察していました。
ふだん山歩きをしている私も、今まで知らなかった里山の魅力に気付かせていただき、とても楽しく、
充実した一日でした。高山植物はありがたがるくせに「雑草」には無関心でしたが、
控えめに咲く小さな花々の美しさに驚かされ、滝を見に来るだけでは気付きにくい、
箕面の自然の豊かさに感動しました。想像以上に多様な動植物をはぐくむ里山の価値、
その自然をまもることの大切さを実感しました。次世代を担う子どもたちにも、身体と心で実感させることが一番ですね。
その意味では、多くの子どもたちにこうした機会を持って欲しいと思いますし、
地道な努力を重ねて来られた保全協会や万博記念公園の職員の方々に頭が下がります。
本当にありがとうございました。これからも孫と一緒に色々な行事に参加させていただくのが楽しみです。
よろしくお願いいたします。  


泉南・畦の谷コース  外来種も懸命に生きている   泉州労山:中村隆
里山という言葉に引かれて参加してみた。朝、風があって寒いのに受付やら待たされたりしたけど、
参加して良かった。  11人
講師の先生から出発時に、外来種との係わりについて考えてみたいというお話が有った時、
「如何に外来種を追い出すか」的な話になるんやろうなぁと思ったのだが。
でも、先生は、西洋タンポポは貧弱な土に頑張って根を張っても、
裕福な土になったら気の毒に関西タンポポに追い出されてしまうと話す。
アライグマが怖くて逃げだす根性無しの狸のお話も聞かせて頂いた。
先生はその西洋タンポポやアライグマたち外来種を憎むような事は言われなかった。
懸命に生きているんやと言う先生の言葉が印象に残った。
他にもいろんな生き物の事や土の大切さなどを話して頂いた。リスがニホンオオカミ、
ニホンカワウソに継ぐ3番目の絶滅種になりそう。クスノキの葉っぱが
外来の虫によって枯れるのがここ最近急速に広まっている。心配なこともたくさんありそうです。
イメージしていた里山調査とはちょっと違ったけど勉強になりました。
今まで私が思っていたのとは違う、自然とどうやって接していけばいいのかを考えるきっかけを貰ったような一日でした。

泉南・畦の谷コース   くまぜみのふしぎ・3連発   泉州労山:澤村秋則
 たんぽぽ、くまぜみ、あなぐま、えんどう、うさぎ、食中植物などめずらしいお話し、
ふしぎなお話し満載のハイクでしたが、特に感激したくまぜみについて報告します。
@	卵を産み付ける枝は厳選する 
枯れている枝は、固くて卵を産み付ける穴を開けるのがたいへん故、敬遠。
若い枝は産み付けても樹木に押しつぶされるのでやはり敬遠。その中間の枝を選ぶ。
お尻にあるドリルで枝に穴お開け、そこへ卵管を差し込み卵を産み付ける。
枝には、11個の穴があったが全て一匹のくまぜみの仕業、お母さんはたいへんなのです。
A	幼虫は地中に移る時、天候を選ぶ
翌年の梅雨時期にふ化した幼虫は地中に移動するが、晴れの日は「天敵:アリ君」がいるので地上には降りない。
雨天でアリ君が外出しない時を狙って地上の下り地中に潜る。
B	メスは鳴けない、オスはきれいに鳴く
メスのお腹は卵で満杯、故に鳴くことが出来ない。
一方のオスのお腹は「がらんどう」丁度バイオリンの共鳴器みたい、故に大きな音できれいに鳴くことが出来る。

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